電力自由化2016/10/14

東京電力のプランの比較から分かる新料金プランのメリットとデメリット

はじめに

東京電力のプランを比較することにより、どの料金プランを契約すれば良いのかが見えてきます。電力自由化に伴い多くのPPS事業者が参入しましたが、東京電力の新料金プランも値下げやポイントサービスなどを強化しているようです。そこで、東京電力のそれぞれの新料金プランをご紹介します。

提供されているプランは地域によってことなる

東京電力のプランの比較対象になるPPS事業者は多くあることから、東京電力と契約している方、これから東京電力と契約をしたい方は、現在契約している一般電気事業者や電力自由化で参入したPPSとの電気料金プランの比較が欠かせません。東京電力が電力自由化で提供している電気料金プランは、地域によって違いがあるようですが、どのような地域に電力を供給していて、またどんな違いがあるのか見ていきましょう。

供給エリア

東京電力は電力自由化で従来の関東地域だけでなく、中部地方と関西地方にも電力供給を開始しています。東京電力エリアでは従来プランとの比較、中部と関西地域ではそれぞれの電力会社との比較からどれだけお得になるのかを確認しましょう。

供給エリア

具体的な供給エリアは、関東地域はこれまでの東京電力のエリア内です。中部地方は愛知県と長野県、静岡県の富士川以西、岐阜県と三重県(一部を除く)です。関西地域は京都府、大阪府、滋賀県、奈良県、和歌山県はそれぞれ全域、福井県、三重県、岐阜県は一部地域、そして兵庫県(一部を除く)となっています。

供給エリアごとのプラン数

東京電力が供給している電気料金プランはそれぞれの地域によって違いがあります。関東地域はスタンダードS・L・X、プレミアム、スマートライフ、夜トク8・12の7プランあります。中部地域はスタンダードS・L・X、プレミアムの4つのプラン、関西地域はスタンダードX、プレミアムの2つのプランになります。では、それぞれの電気料金プランの違いを比較して見ていきましょう(1)。

共通プランの紹介

ここでは各地域で提供されているスタンダードプランとプレミアムプランについてご紹介します。それぞれの電気料金プランにはどのような特徴と違いがあるのでしょうか。

スタンダードプランS,L,X

まずはスタンダードプランの詳細をご紹介します。こちらの電気料金プランの概要と従量電灯プランとの比較、特典などについて見ていきましょう。

スタンダードプランS,L,Xとは

このプランを一言でまとめると、時間帯を気にしないで電気を使用したい家庭向けのプランということになります。スタンダードSは従量電灯Bと同じようにアンペアブレーカーによる契約プランで、10Aから60Aまでの中からライフスタイルに合わせて選ぶ契約です。関東と中部地域で契約可能です。 スタンダードLは従量電灯Cに対応するプランで、多くの家電製品がある家庭や業務用冷蔵庫などを使っている商店に適した契約です。こちらも関東と中部地域で契約可能となります。 スタンダードXはスマート契約と呼ばれる新しい契約スタイルで、現在から過去一年間の30分ごとの消費電力量実績から契約電力が決まります。使用電力量が極端に高いときがあると、基本料金が高くなる可能性があります。逆に考えると、継続して多くの家電を使わないようにすると基本料金を抑えられます。こちらのプランは関東・中部・関西地域すべてに対応しています(2 )。

従来との料金の比較

それでは新料金プランのスタンダードプランS,L,Xと従来の電気料金プランを比較してみましょう。モデルケースとして、東京電力が発表している家庭の平均消費電力量の254.8 kWhを用います(3)。

スタンダードSと従量電灯B

スタンダードSと従量電灯Bを比較すると基本料金は同金額で、大きく異なるのは電力量料金の部分です。従量電灯Bは3段階、スタンダードSは2段階で以下のように違いがあります。

スタンダードS

最初の300kWhまで…23.4円/kWh
300kWh超過分…30.02円/kWh

従量電灯B

最初の120kWhまで…19.43円/kWh
121~300kWhまで…25.91円/kWh 300kWh超過分…29.93円/kWh(4)

これらをモデルケースに当てはめて計算すると、スタンダードSでは5,962.32円、従量電灯Bでは5824.27円で、従来の従量電灯Bのほうが約138円安くなります。また、300kWh超過分を比較するとスタンダードSが割高になっているため、電気を使うほど新料金プランのほうが高い電気料金になります。なお、中部地域では最初の300kWhまで23.32円/kWh、300kWh超過分は27.97円/kWhになります。

スタンダードLと従量電灯C

スタンダードLと従量電灯Cも基本料金は同金額で、電力量料金部分のみの違いになります。

スタンダードL

最初の300kWhまで…23.4円/kWh
300kWh超過分…30.02円/kWh

従量電灯C

最初の120kWhまで…19.52円/kWh
121~300kWhまで…26.00円/kWh
300kWh超過分…30.02円/kWh(4)

ここでもスタンダードLは5,962.32円、従量電灯Cは5847.2円で、従量電灯Cが約115円お得になります。中部地域の電力量料金は、最初の300kWhまで23.32円/kWh、300kWh超過分は27.97円/kWhです。

スタンダードX

東京電力の従来プランとは比較できないのがスタンダードXですが、電力量料金については関東と中部地域は他のスタンダードプランと同様で、関西地域は最初の300kWhまで23.32円/kWh、300kWh超過分は27.97円です。異なるのが基本料金の部分で、関東と中部地域では561.6円/kWh、関西地域は432円/kWhです。基本料金を決めるのは前年の電力使用実績で決まるため、家電の使い方の工夫が大切です。

こんな人におすすめ!

スタンダードプラン全体で見ると一人暮らしからファミリーまで幅広く対応していますが、スタンダードSは一般家庭向け、スタンダードLは家電製品を多く使っている家庭向け、スタンダードXは比較的電気使用が少ない家庭やまとめて電気を使わない家庭に向いています。

スタンダードプランS,L,Xでつく特典は?

毎月の電気料金1,000円ごとに5ポイント貰えるのが最大の特徴です。このポイントは『Tポイント』か『Pontaポイント』のどちらで貰うのかを選択できるため、いつも貯めているポイントと合算しやすいでしょう。もう一つの特典は、Webからの申し込みで500ポイント貰えることで、上記と同様に貰えるポイントは選択できます。

プレミアムプラン

東京電力で電気使用量の多い家庭向けに提供しているのがプレミアムプランです。この契約は定額制と従量制の2つの料金体系が混ざっていますが、どれだけお得になるのでしょうか。

プレミアムプランとは?

毎月の電気使用量が大きい方におすすめの電気料金プランです。基本料金についてはスマート契約のため、家庭によっては割高になる可能性がありますが、電力量料金については400kWhまでは9,700円の定額制のため割高になりますが、400kWhを超えた場合は29.04円/kWhということで、使えば使うほど割安な電気料金プランになっています。中部地域で定額部分が9,250円、従量料金が26.43円/kWh。関西地域では定額部分が8,400円、従量料金が24.60円/kWhです(5)。

従来の料金プランとの比較

毎月の電気使用量が600kWhだと仮定して、東京電力の従量電灯Bと比較すると、従量電灯Bでは15,974.4円ですが、プレミアムプランでは15,508円と約466円お得です。同様に中部電力の従量電灯Bと比較すると851円、関西電力の従量電灯Aと比較すると4,340円もお得です。関西電力エリアの方は大きな削減効果になることが分かりました。

こんな人におすすめ!

毎月の電気使用量が多い家庭ほどお得になる契約内容ですから、家族が多い家庭や使用家電が多い方ほどお得になる電気料金プランです。

プレミアムプランでつく特典は?

中部と関西地域の方は、スタンダードプランと同様のポイントサービスがあるのでお得です。関東地域の方がこのプランに新規加入した場合は8,000ポイントの特典があります。こちらはいつまで続くか分からない特典のため、早目の契約がおすすめです。

東京エリア限定のプラン

東京電力の電気料金プランには従来の東京電力エリアだけに限定されたものもあります。ここでは、スマートライフプランと夜トクプランについて見ていきましょう。

スマートライフ

東京電力のスマートライフプランは、オール電化住宅を対象にした電気料金プランです。エコキュートやIH調理器などを使用している家庭でお得になる可能性が高くなっています。

スマートライフプランとは?

このプランの特徴は、昼間と夜間の二つの料金区分から成り、午前1時~6時までが17.46円、午前6時~翌午前1時までが25.33円になっています。割安な電気代の夜間時間に エコキュートなどを使用して毎月の電気代を削減することが可能です(6)。

従来の料金プランとの比較

スマートライフプランの比較対象になる東京電力の従来のプランは電化上手です。それぞれの電力量料金が取れだけになるのかここで比較してみましょう。

スマートライフプラン

昼間時間(午前6時〜翌午前1時)…25.33円/kWh
夜間時間(午前1時〜翌午前6時)…17.46円/kWh

電化上手
昼間時間(午前10時から午後5時まで)…夏季38.72円/kWh(その他季節31.73円/kWh)
朝晩時間(午前7時から午前10時までと午後5時から午後11時まで)…26.01円/kWh
夜間時間(午後11時から翌朝の午前7時まで)…12.25円/kWh(7)

スマートライフプランでは電気代が安い夜間時間の短縮と電気代の値上げがある一方で、昼間時間の電気代が大幅に下がっていることが特徴です。他の電気料金プランに比べてもスマートライフプランは、割安な電力量料金であることから魅力が高いですか、契約できるのは総容量が1kVA以上のエコキュートなどの機器を使っている家庭に限られます。

こんな人におすすめ!

夜間電力の使用がメインのエコキュートなどを使用するオール電化住宅の家庭、これからはオール電化住宅にしようと考えている家庭におすすめです。

スマートライフプランでつく特典は?

契約するとエコキュートやIH調理器など住宅設備修理サービスの特典があります。修理受付は365日24時間対応、10年保証で修理回数は無制限に対応という手厚いサービスです。もう一つの特典は電気料金1,000円ごとの5ポイント付与です。

夜プラントク8,12

夜トクプランは2種類に分かれ、ライフスタイルに合わせて選択できます。どちらのプランも夜間の積極的な電力使用でお得になります。

夜トクプランとは?

日中はあまり自宅にいないことが多い家庭向けの電気料金プランです。料金区分は2つに分かれ、夜トク8は昼間時間(午前7時から午後11時まで)の電力量料金は32.14円/kWhと割高ですが、夜間時間(午後11時から翌午前7時まで)は20.78円/kWhとお得です。夜トク12は昼間時間(午前9時から午後9時まで)が33.76円/kWh、夜間時間(午後9時から翌午前9時まで)が22.55円/kWhです(8)。

従来の料金プランとの比較

従来のプランのおトクなナイト8,10と比較すると次のようになります。

おトクなナイト8

夜間時間(午後11時から翌午前7時まで)…12.25円/kWh
昼間時間 (午前7時から午後11時まで)
最初の90kWhまで…23.9円/kWh
90kWh超過230kWhまで…31.84円/kWh
230kWh超過分…36.77円/kWh

おトクなナイト10

夜間時間(午後10時から翌午前8時まで)…12.50円/kWh
昼間時間(午前8時から午後10時まで)
最初の80kWhまで…26.01円/kWh
80kWh超過200kWhまで…34.65円/kWh
200kWh超過分…40.01円/kWh(9)

夜トクプラン8
夜間時間(午後11時から翌午前7時まで)…20.78円/kWh
昼間時間(午前7時から午後11時まで)…32.14円/kWh
夜トクプラン12
夜間時間(午後9時から翌午前9時まで)…22.55円/kWh
昼間時間(午前9時から午後9時まで)…33.76円/kWh

夜トクプランは夜間時間の電力量料金が高くなっているため、実質的に値上げと言えそうです。ただ、おトクなナイト8,10では昼間時間に電力使用が大きくなった場合に電気代が高くなるリスクがありますが、夜トクプランでは電力使用量に関係なく一定の単価ということで、この点に配慮されているのはプラス材料と言えるでしょう。

こんな人におすすめ!

他の電気料金プランに比べて昼間の電力量料金単価が高いので、日中は不在、自宅に居ても全く電気を使用しない方に向いています。夜間に自宅で仕事をして日中は寝ている人にも適しているでしょう。また、夜間にまとめて家事をする方もお得になるかもしれませんね。

夜トプランでつく特典は?

スタンダードプラン同様に、毎月の電気代1,000円につき5ポイントのサービスがあります。貰えるポイントは『Tポイント』か『Pontaポイント』のどちらかを選択可能で、ライフスタイルに合わせられます。もう一つは、Webからの申し込みにより500ポイント受け取れることで、こちらも貰えるポイントは選択可能です。

まとめ

東京電力の新料金プランは必ずしも値下がりしているとは言えないようですね。家庭によっては現状維持、逆に値上がりするケースもあるようですから契約内容の変更をする前に比較が欠かせません。その結果、電気料金が現状よりも値下がりしないというのであれば、思い切って東京電力からPPS事業者に乗り換えることも一つの方法です。東京電力エリアには電力自由化で非常に多くのPPS事業者が参入していますから、東京電力の新料金プランよりも割安な電気料金になる可能性があります。毎月必ず支払わなければならない電気料金ですから、比較により少しでも安くなる電力会社を探してみましょう。

(参照元)
こちらは以下を参照している。
1)料金プラン(ご家庭のお客さま)│はじまる!電力自由化、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/jiyuuka/service/index-j.html、2016/06/14引用 (2)スタンダードプラン(関東のご家庭向け)│はじまる!電力自由化、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/jiyuuka/service/plan/kanto/standard/index-j.html
2016/06/14引用
(3)電力需要 - 家庭1軒あたりの使用量と契約電力(当社サービス区域1カ月平均)|数表でみる東京電力|東京電力、東京電力ホールディングス株式会社
http://www.tepco.co.jp/corporateinfo/illustrated/power-demand/residential-customer-j.html
2016/06/14引用
(4)従量電灯B・C|電気料金プラン、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/old01.html、2016/06/14引用 (5)プレミアムプラン(関東のご家庭向け)│はじまる!電力自由化、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/jiyuuka/service/plan/kanto/premium/index-j.html
2016/06/14引用
(6)スマートライフプラン(ご家庭向け)│はじまる!電力自由化、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/jiyuuka/service/plan/smartlife/index-j.html
2016/06/14引用
(7)電化上手│電気料金プラン、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan2/old03.html
2016/06/14引用
(8)夜トクプラン(ご家庭向け)│はじまる!電力自由化、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/jiyuuka/service/plan/yorutoku/index-j.html
2016/06/14引用
(9)おトクなナイト8・10│電気料金プラン、東京電力エナジーパートナー株式会社
http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan2/old04.html、2016/06/14引用

「電力自由化」の人気の記事

この記事を見た方はこちらも見ています